うえだ眼科クリニックの
ブログ

第30回眼科医療従事者講習会に参加しました

2019年11月17日

うえだ眼科クリニック、事務長上田麻衣子です。

11月16日(土)スタッフと共に第30回眼科医療従事者講習会に参加しました。

 その中で井上眼科病院、医事部馬場さんの接遇の話は大変参考になるものでした。患者さんのアンケートを基にクリニックの随所にユニバーサルデザインを取り入れ、快適化し、患者さんの満足度を高めることに成功されました。同時に院内では接遇委員会を立ち上げ日総研主催の「接遇大賞」を受賞されたとのことで、1日の外来患者数は500~1000人いらっしゃる中、システム作りに大変な努力をされたのだと想像できました。講習会ではその具体的な方法が示されていましたが、どれも素晴らしい内容のものでした。接遇大賞の受賞理由として「取って付けたような接遇ではなかった」といいます。この言葉は非常に印象的でした。

 ちなみに「取って付けた」という意味は辞書には「不自然な様子。 言動などがわざとらしいさま。 心にもないお世辞を言う場合などに用いられる。」とあります。井上眼科さんの接遇はそのような小手先の接遇ではなく、人として真の思いやりから発する、自然なやり取りから接遇大賞を受賞されたのだと感じました。

まずは人としての心の在り方、そこが重要なのだと思いました。

 そして、情報交換会では東邦大学医療センター大橋病院の八木准教授、荻野眼科医院院長の荻野先生、そして井上眼科医事部の馬場様と直接クリニック運営に関するお話をすることができ、大変実り多い一日となりました。誠にありがとうございました。

(記・事務長)

院長による講演会を行いました

2019年11月17日

うえだ眼科クリニック、事務長上田麻衣子です。

11月14日(木)14時から、クリニックに程近いツクイ・サンシャイン杉並さんで「白内障と加齢黄斑変性症・予防と治療方法」という演題で院長による講演会を行いました。

 院長やクリニックの自己紹介から始まり、手術前の診察や検査の段取り、白内障の手術内容などスライドを使い分かりやすく解説しました。質疑応答では皆様からの質問を通して近い距離でお話ができて、貴重な体験となりました。最後は記念撮影ありの和気あいあいと楽しい講演会となりました。

 ツクイ・サンシャイン杉並のスタッフの皆さんは、さりげなさの中に優しく温かな心配りで接遇されており大変素晴らしいと感じました。お世話になりましてありがとうございました。区の規定で定員30名とのことでしたが、今回キャンセル待ちの方もおありだったとの事で、来年度も講演をお受けすることとなりました。

また、お目に掛かれる日を楽しみにしております。

(記・事務長)

ツクイ・サンシャイン杉並
とても広く美しい施設です
みなさん真剣にうなずきながら聞かれていました

うえだ眼科クリニック、11月12日の手術内容

2019年11月12日

本日、白内障手術6件(乱視矯正レンズ2件、多焦点眼内レンズ2件込)を無事に手術を終了いたしました。明日の皆さまの手術後の笑顔を楽しみにしています。

うえだ眼科クリニック、11月5日の手術内容

2019年11月05日

本日、白内障手術5件(乱視矯正レンズ1件込),霰粒腫摘出手術1件、眼瞼結膜腫瘍切除手術1件を無事に手術を終了いたしました。明日の皆さまの手術後の笑顔を楽しみにしています。

【飛蚊症】と【ブルーフィールド内視現象】の違い

2019年10月30日

 こんにちは、うえだ眼科クリニック院長 上田至亮です。みなさんは、青い空や白い壁を見ている時、または普通に物を見ている時に糸くずのようなものがフワフワと浮遊しているのを見たことがあると思います。一般的には“飛蚊症(ひぶんしょう)”と言われる症状であり、目の中にある“硝子体(しょうしたい)”という、眼球の中を満たしている卵の白身のようなドロッとしたコラーゲンの塊に発生してくる加齢による“濁り“が原因です。

 当院は日帰り白内障手術を実施しているのですが、手術後によく見えるようになったためか、おそらく以前は白内障で見えにくかった“飛蚊症”を自覚するようになり、手術後にゴミのようなものが飛ぶ!とおっしゃる患者さんをたまに見受けます。もちろん、白内障手術後に起きてくる炎症によっても見えることがあるため、しばらくすると消失してくるのが通例です。しかし、ついこの間、手術を終えた患者さんから、手術を終えて炎症が沈静化しているのにも関わらず、青空をみると、虫が沢山動いているような症状があるという訴えがあり、“ブルーフィールド内視症“であったため、今回ブログに示してみることとしました。

 さて、表題にもある通り、【飛蚊症】と【ブルーフィールド内視現象】はいずれも、目の前にゴミのようなものが飛ぶ症状であり、生理的な変化に近いのですが、実はその原因は全く違っていて、見え方も違うというのがポイントです。

1、【飛蚊症】  飛蚊症は目の中の硝子体の濁りや、コラーゲン繊維の収縮したものが影となって網膜に光を投影する為、目を動かしたときに硝子体も同時にゆっくりと動きます。そのために大体は糸くずを見ようと、その方向に目を動かすと、硝子体もゆっくりと動くため、図1のように、糸くずが全体的に同じ方向に動くという特徴があります。従って、目を動かさないでいるとある程度は停止しているのが特徴です(うっすらとは動きます)。今回の患者さんは、目を止めてもあらゆる方向に、虫が動いているように見えるとの訴えでしたので、”飛蚊症“ではありませんでした。

図1 飛蚊症:糸くずが同時に同じ方向に動きます。

2、【ブルーフィールド内視現象】 では、どのような見え方だったかというのを再現したのが図2のような感じで、小さい虫のような透明な点があらゆる方向に不規則に動くという症状だったようです。これ、実は私自身も見えるのですが、“ブルーフィールド内視現象”と言われるものです。

図2  ブルーフィールド内視現象:虫のような透明な点がいろんな方向に動く

 下の図3は網膜の黄斑という物を見る中心部分を、当院にもある最新のOCTA(OCTアンギオ)という機械で撮影したもので、網膜の血管の走行を示す画像であり、黄斑の周りに細かく枝分かれした血管が密に走行しているのが観察されます(大きさは3mm×3mm程度です)。この血管には血液の成分である白血球や赤血球が栄養や酸素を運ぶため通っているのですが、実はこの虫の正体は【 白血球 】であり、白血球が血管を通るときに光をさえぎって見える影のため、血管に沿って白血球が動いた軌跡が見えるという訳です。ですので、目を動かさなくても四方八方に、虫が這いずるように見えるのがブルーフィールド内視現象の特徴であり、実は健康な人でも普通に見える症状です。ちなみに、この血管の太さは細い所では、ちょうど血球が一つ通れるくらいの太さで、白血球などは“スラッジ”といって、ドロッと動くような動きをします。

図3 中心の血管がない黄斑(生理的構造です)を囲うように毛細血管があります。ここを血球が動いて栄養を届けています。

 すなわち、白内障でよく見えるようになり過ぎたがゆえに、自覚するようになった症状という事で、患者さんに原因をお話しすると ”見え過ぎるようになっちゃったのね(笑)” と納得されていました。

 ただし、飛蚊症は網膜剥離などが起きて、目の中に汚れが増えると増加することもありますので、そういう意味では一つの病気とも言えますので、手術もしていないのに、急に飛蚊症がでたり、増えたりするようなことがあったらすぐに眼科にかかって“眼底検査“をして網膜をチェックしてもらってくださいね。