うえだ眼科クリニックの
ブログ

うえだ眼科クリニック、12月22日の手術内容

2020年12月22日

本日、白内障手術4件(多焦点レンズ1件を含む)+霰粒腫手術1件+眼瞼腫瘍切除術1件、合計6件の手術を無事に終了いたしました。明日の皆さまの手術後の笑顔を楽しみにしています 。

 さて、いよいよ今年も年末ということで、今日は今年最後の手術日で ”手術納め” となりました、今年一年大きな事故なく手術を終えることが出来ましたことに安心しております。

 コロナ禍の中、患者様の皆様も大変だとは思いますが、引き続き皆さんに ”見える視力” と ”快適な視力生活” をお届けできるよう、頑張りたいと思います。

世界初! 5焦点眼内レンズ:INTENSITY (インテンシティ)のお話

2020年12月17日

皆さん、こんにちは うえだ眼科クリニック院長 上田至亮 です。

今回は、最新の5焦点眼内レンズのお話です。

 近年、老眼矯正レンズともいわれる多焦点眼内レンズが開発され、白内障の手術時に摘出された水晶体の代わりに多焦点眼内レンズを移植することで、遠近の両方が見えやすくなるというレンズが開発されています。

 そんな中、これまで2焦点レンズ・深度拡張型・3焦点レンズ等様々なレンズが発売されてきましたが、イスラエルのHanita社が世界初となる5焦点眼内レンズを発売し、2020年9月から日本でも取り扱いが開始されたので当院でも導入を決定いたしました。

 簡単には、当院のHP ”多焦点眼内レンズ(老眼矯正眼内レンズ)(こちらをクリック)” に説明がありますが、ブログではもう少し掘り下げて、実際の見え方や新しいテクノロジーの話をしてみます。

①、そもそも、多焦点眼内レンズというのがどういう構造をしているかというと、レンズ自体が段差を持つような構造を持つ(上の画像で眼内レンズに線が入っている部分が段差です。)ことで、目に入ってくる光を分散して遠くと近くを同時に見ているというのが、多焦点眼内レンズの特徴です。そのため、単焦点眼内レンズより、それぞれの距離についての見え方の質が若干低下するのがデメリットとなりますが、大半の方は日常生活において強い支障がでることは少なく、眼鏡をかける頻度を減らせるという利便性もあって使用されています。

②、具体的には下図のように、距離毎の光を分散させるように配分 (図1) することでインテンシティは 5つの焦点距離(40cm・60cm・80cm・133cm・5m)を持ち、日常のあらゆる活動をカバーできるようになりました。

(図1) INTENSITY 距離毎の光の配分曲線

③、また、最新の特許に基づいた独自のアルゴリズムによるフーリエ変換で計算された回折構造をもつため、下図のように従来のレンズにないほどの光エネルギーの損失(エネルギーロス)が低下しています(図2)。

(図2)INTENSITY と3焦点レンズの光透過率とエネルギーロス比較

④、そのため、これまで多焦点眼内レンズで出やすいとされていたハロー等、光の ”にじみ” がより少なくなることで、自然な見え方をえられるようになりました(図3)。

(図3)INTENSITY と3焦点のハローの比較

⑤、また、それぞれの距離での見え方がよりはっきりとすることで、従来の多焦点眼内レンズよりも見え方の改善が得られ、より理想とする見え方が得られたと考えられています(図4)。

(図4)INTENSITY と3焦点の見え方イメージの比較

⑥ 欠点としては輸入レンズとなりますので、輸入の手続きが輸送の時間として3-4週間程度かかること。日本では未認可の為、自費診療での手術が必要となること。 先に述べましたように、どうしても多少はぼやけ感が出る可能性はあるといったところです。

 いずれにしても、群雄割拠の眼内レンズ業界にも、新しい風がどんどん吹いてきているのを感じる日々です。これからも、しっかりと勉強して皆様に適切な眼科医療を届けたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

うえだ眼科クリニック、12月15日の手術内容

2020年12月15日

本日、白内障手術5件(多焦点レンズ1件を含む)+霰粒腫手術1件+眼瞼下垂手術1件、合計7件の手術を無事に終了いたしました。明日の皆さまの手術後の笑顔を楽しみにしています 。

うえだ眼科クリニック、12月8日の手術内容

2020年12月08日

本日、白内障手術5件(多焦点レンズ1件を含む)+霰粒腫手術2件+眼瞼結膜腫瘍手術1件、合計8件の手術を無事に終了いたしました。明日の皆さまの手術後の笑顔を楽しみにしています 。



うえだ眼科クリニックでは 眼内レンズが ”無限触り放題” です。

2020年12月05日

 皆様こんにちは、うえだ眼科クリニック 院長 上田 至亮です。

 さて、いろんな眼科のホームページで白内障の説明ページを見ていると、眼にすることがある ”眼内レンズ” の画像ですが、実際はどの程度の大きさなのか、硬さはどのくらいなのかなど、実物を見た方はいらっしゃいますでしょうか? おそらく、白内障手術を終えたほとんどの方の目の中には眼内レンズが入っているにもかかわらず、実物を見たことがない方が多いと思います。

 ということで、当院では白内障の手術をするときには必ず眼内レンズの ”実物” を見せつつ、触っていただき眼内レンズがどういうものかを説明しているのですが、実際の大きさは下の図のように指先くらいしかありません。

左が ”単焦点眼内レンズ” で、右側が ”老眼矯正レンズ” ともいわれる ”多焦点眼内レンズ” (MINI WELL READY)です。指先の大きさと比べると、ずいぶん小さいのがわかりますね。

 図の説明のように、それぞれ ”単焦点眼内レンズ” とMINI WELL READYという ”多焦点眼内レンズ” になるわけですが多焦点眼内レンズには老眼矯正の効果もあるのが特徴です。 同じように見えてこの小さな構造体の中に複雑な機能が詰まっているんですね。 先達の研究者の方々の努力と医学の発展はすごいものだと思います。

 今日はくしくも我が家の子供も好きな ”鬼滅の刃” の最終巻発売日でした。”無限列車” ならぬ、 眼内レンズ ”無限触り放題” という事で、ご興味ある方は当院に相談にいらしてくださいね。