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うえだ眼科クリニック、9月8日の手術と ”眼窩脂肪ヘルニア” 手術について

2020年09月08日

本日、 白内障手術4件+霰粒腫切開2件+眼窩脂肪ヘルニア手術1件の合計7件の手術を無事に終了いたしました。明日の皆さまの手術後の笑顔を楽しみにしています。

 さて、今日はいつもの白内障や霰粒腫の手術の他に、”眼窩脂肪ヘルニア”の手術を実施いたしました。

 ところで、整形外科などの領域でよく耳にする ”椎間板ヘルニア” とかは聞いたことがあるかもしれませんが、”眼窩脂肪ヘルニア” ってなかなか聞かない単語ですよね。実は、”眼窩”というのは、眼の周りの組織に包まれた空間のことを”眼窩”といって、眼球を守るように周りに脂肪細胞の塊があるのですが、そこにある脂肪細胞の塊が結膜=白目の下に脱出して来たのが眼窩脂肪ヘルニアの正体です。実際には下の画像のように、目の上に出来ることが多くて、”うわまぶた” と ”角膜” のあいだに ”もにゅっ” と膨れた白目に包まれた脂肪が出てきている状態となります。

眼窩脂肪ヘルニア:右上の赤線で囲まれた、黄色い組織が眼窩脂肪ヘルニアです。

 これは、眼窩を包んでいる組織が加齢とともに緩くなって伸びてしまう為に、本来前に出てくるはずが無い脂肪の塊が、緩んでしまった組織とともに、前に出てきている状態となるのが病気の原因です。

 基本的には失明するような病気ではありませんので、症状が無い場合は経過観察となることが多いのですが、たまに違和感が強くなったり、異物感があると言うことや、見た目の問題から切除を希望される方がいらっしゃいます。

 手術としては、一般的に白目に切開を入れてそこから出てくる脂肪の組織を切って終わりとすることが多いのですが、実はこの病気、結構再発することも多いと言うことで、当院ではなるべく再発しないように、脱出した組織を眼球の壁に縫い付ける手技を追加して手術を実施しています。

 いずれにしても、明日しっかりと綺麗になった患者さんの目を見るのを楽しみにしています。