うえだ眼科クリニックの
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第58回日本網膜硝子体学会総会に参加してきました

2019年12月09日

 院長です。先週はクリニックを休診にさせていただいて、長崎において2019年12月6日~9日に開催された 第58回日本網膜硝子体学会総会 に参加してきました。昨年度は開業したばかりで忙しくて参加することが出来ませんでしたが、さすがに新しい知識を得たいとのことで、地域の皆様にはご迷惑をおかけしましたが学会に参加させてもらった運びです。

 網膜硝子体学会は、眼の中の網膜に特化した学会発表や講演会などがメインの学会であり、網膜硝子体も専門分野とする身分として毎年参加していたのですが、やはり2年の期間をあけての参加となると新しい発表や、網膜の病気に対する新しい知見について色々と勉強できる機会であり非常に有意義でした。

 特にこれまで網膜外層の循環障害だけの疾患と思われていた ”中心性漿液性網脈絡膜症” が、網膜外層の脈絡膜に大きく依存して病気を変化させているような考え方が新しい機械の発達ともにわかってきたことや、網膜の血管や神経細胞の老化・再生の考え方なども勉強になり、こうやって、常に新しいことを学んでおかないと、昨日までの治療方針が180度違うものになっている時代ですので、勉強のために学会に参加する必要性を痛切に感じました。

 なお、長崎は日本にとっては広島についで原爆の投下された場所ということで、もともと防衛省で戦時中の勉強も少ししていた身分として、平和の祈念をこめて学会のお昼の合間に少しだけ抜け出して長崎平和公園を見学してきました。公園周辺にはところどころに原爆の被害についての表示もあり、当時の惨状をあたらめて怖いものだと感じるとともに、恒久の平和を祈念しつつ、まずは地域の皆様の目の健康と平和を守れるように、今後も勉強したいきたいなと、思った学会参加でした。

 有名な長崎平和公園の平和記念像。天に突上げた右手は原爆の脅威・水平に伸ばした左手は平和・横にした右足は原爆落下直後の静けさ・立てた左足は原爆の恐怖・薄く目を閉じた両目は犠牲者の冥福を祈っているとのことです。