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うえだ眼科クリニック、7月2日の手術内容

2019年07月02日

 本日、白内障手術4件、成熟白内障1件、無事に手術を終了いたしました。明日の皆さまの手術後の笑顔を楽しみにしています。

●成熟白内障について: 通常、白内障とは読んで字のごとく眼の水晶体である”レンズ”が白く濁ってくるのですが、そのほかにも古くなったプラスチックのように紫外線の影響で黄色→おうど色→褐色→黒色 と変色するタイプもあり、その中で成熟白内障とは、読んで字のごとく成熟して硬くなってしまって茶褐色になった状態の白内障のことを示します。

 呼び名としては他にも、加熟白内障、褐色白内障など、いろいろな呼び方がある成熟白内障ですが、お年を召した方が見えなくなったと外来にいらっしゃった時にたまに見受けられ、 ”5分で終わる白内障”などと、雑誌などでは誇張されて表現されていますが、こういった成熟白内障の場合は水晶体が硬いために、もっと時間がかかったり、場合によっては手術中の合併症が他の方に比べると起こりやすいというデメリットもあります。

  本日の手術の方はその内の褐色~黒色に近い白内障の方でした。 もちろん手術は少し時間がかかったものの問題なく終わったのですが、白内障をする術者としては、もう少し早めに手術を決断されていれば、リスクが少なく手術が出来るかなと悩む場合もあります。やはり、視力が落ちることでご本人だけでは無く、家族もその補助のために苦労をされたり、場合によっては見えないことで転倒されて骨折するなどのリスクがアメリカの報告では見受けられるため、他の内科疾患と同じく早期発見・早期治療は必要だなと思う症例でした。

 もちろん、視力も出ていて困っていない方に手術をする必要は無いので、あくまで生活に支障が出ている場合の手術と言うことです。ただ、患者さん自身では判断も難しいと思いますので、眼が見えにくくなって困っているようなら、まずは担当医とよく相談して手術が必要かどうかについては、よくご検討されて下さい。