うえだ眼科クリニックの
ブログ

開院1周年記念です。

2019年10月01日

 皆様、平素より格別のご高配賜り誠にありがとうございます。うえだ眼科クリニック 院長 上田 至亮です。実は2019年10月1日をもちまして、うえだ眼科クリニックは無事に開院1周年を迎えました。

 開院してからは、あっという間であり、気がついたら1年が経過しておりました。これもひとえに地域の皆様の暖かいご声援、クリニックの職員の努力と笑顔、家族と事務長である妻の支えによるものと考えます。これからも、ますます杉並区及び練馬区の皆様へ最良の眼科医療を届けるべく邁進したい所存ですので、末永くおつきあい下さい。

”日帰り白内障手術” と ”入院白内障手術” の違いとは?

2019年09月25日

 当院では日帰り白内障手術を実施しておりますが、院長である私が現在も非常勤として杉並区中核の災害拠点病院である荻窪病院において、入院白内障手術の担当医として手術を実施しておりますので、同時に入院白内障手術も手掛けております。

 一般的に入院で白内障手術をする場合というのは、近くのクリニックから総合病院へ紹介され、総合病院の先生に手術を受けて、その後は元のクリニックに帰るという病診連携という形での流れとなるため、手術をした先生と手術後に見てもらう先生が違う、といったことが生じます。

 その点入院であろうと日帰りであろうと私が責任を持って、落ち着くまで手術後の経過をしっかり見たいという意志のもと、日帰り白内障手術のみではなく、入院白内障手術にも対応しております。

 ですので、当院に来院された患者様に、日帰りだと色々大変だから入院での手術をしたいという相談を受けた時に、”私が入院で手術も対応していますよ” とお話しすると喜ばれる方が多いのは、そういった事情で手術後も見てもらえて安心を感じるためのようです。

 そんな時、よく聞かれるのが、” 日帰り白内障 入院白内障手術の違いはどういうことがあるのでしょうか?” という事ですが、正直に言うといずれも手術の内容及び手術後にすることには何も変わりありません。

 では、なぜ入院白内障手術を選択される方がいるかというと、日帰り白内障手術の場合は、手術当日及び翌日の来院が必要となるため、外来への通院が頻回になる事が大きなネックとなっており、具体的な理由としては

①日帰りだと通院などでの行ったり来たりが大変なので、2泊3日くらいでゆっくりと入院して白内障手術を受けたい。

②車いすだったり、足腰が悪くて日帰り白内障手術直後の生活が大変なので、入院で白内障手術を受けたい。

③片目を手術した後は傷口を保護する目的で、手術翌日までは眼帯をして過ごしていただくため、両目とも白内障が進行してほとんど見えない人は、日帰りだと行き帰りが危ないため。

④高齢の為、心臓の病気があったり、脳梗塞後等の病気があるため何かあったらすぐに対応できる入院施設のある病院で手術をしたい。

⑤加入している任意保険が日帰りに対応しておらず、入院であればお金が出るので入院で手術をしたい。

というのが、主な理由です。⑤については完全に金銭的な理由ですが、せっかく加入している保険ですので、ただ掛け捨てにするよりは、もらえるものをもらいたいのは人間の心理ですよね。

 いずれにしても入院白内障手術+日帰り白内障に対応しているクリニックというのはそれほど多くはないですので、そういった選択肢で手術をご希望の方はうえだ眼科クリニックに一度ご相談にいらしてくださいね。

うえだ眼科クリニック、9月17日の手術内容

2019年09月17日

本日、白内障手術4件(多焦点レンズ2件、乱視矯正レンズ1件込)+翼状片手術1件を無事に手術を終了いたしました。明日の皆さまの手術後の笑顔を楽しみにしています。

さて、本日は翼状片手術というのを実施します。この病名を一般的には聞いたことが無い方は多いと思いますが、翼状片というのは下の図1のように眼の黒目の部分にあたる ”角膜” に、白目の皮である ”結膜” が伸びてきている状態を翼状片といいます(図2の青色で囲った部分が翼状片に当たる部分です)。ちょうど、眼の黒目に翼の様な白い部分が侵入してくるからと言うことでしょうね。

図1: 左側の白く侵入している白目の皮が翼状片です。
図2: 青に囲った部分がおおむねね翼状片として切除される部分です。

 英語では ”Pterygium” といいますので、 ”翼” の要素は無いのですが、こちらが出てくると白目の皮に角膜が引っ張られて”乱視”が強くなって物がゆがんで見えることが多くなります。本日の方はそれほど乱視は強くは無かったのですが、見た目も気になるとのことで白内障手術に先だって翼状片の手術をすることになりました。

 手術の方法としては、青色に囲んだ部分を切除した上で、有茎皮弁といわれる、結膜の移植弁を持ってきて覆う手術となります。糸で縫うためしばらくはチクチクしますが、うまくいくと白目の皮もとれて綺麗になってくれます。皆様もこういうのを見かけたら翼状片かもしれませんので、お近くの眼科医に相談されてみて下さいね。

うえだ眼科クリニック、8月20日の手術内容

2019年08月20日

本日、白内障手術4件・霰粒腫切開手術1件を無事に手術を終了いたしました。 明日の皆さまの手術後の笑顔を楽しみにしています。

 開業して約一年、長期休暇なく過ごしておりましたが、先週は夏休みを頂き、スタッフ一同、心も体もリフレッシュさせていただきました。残暑の中ですが、ますます杉並・練馬地域の皆さまに最適な眼科医療を届けたく頑張りたい所存です。今後もうえだ眼科クリニックを宜しくお願いいたします。

パソコン作業(VDT作業)と眼精疲労の話

2019年06月11日

近年スマホやパソコンによる動画配信、情報伝達などが主な情報交換の手段となっており、老若男女関わらずパソコンに関わる機会が増えていると思います。特に、仕事でのパソコン作業は毎日の作業となっている方もく目の疲れ(=眼精疲労)を感じたかたもいらっしゃるでしょう。

 では、なぜ眼精疲労が起きてくるかについてですが、近くを見るときは目の中にある毛様体筋と言われる筋肉が収縮することで水晶体(=目の中のレンズ)を変形させて手元を見ています。スマホやパソコン作業を長時間するというのは、まさにその筋肉が持続的に緊張している状態、言い換えれば筋トレでバーベルを持ち続けているような状態になっているわけです。そのために目の筋肉が緊張し続けて、眼精疲労がおきてくるわけです。従って眼精疲労をおきにくくするためには、作業の時間を減らせば良いのですが、そのほかにも眼が疲れる原因はいくつかあります。

 それが姿勢や労働環境といったものです。みなさんはパソコンに向かう自分の姿勢や作業の時間を意識したことはありますか? 実は、パソコン作業はVDT作業(=Visual Display Terminals)といわれていて、東京労働局等でも姿勢及び労働環境に注意喚起が必要であるとされている労働作業となっています。

 当院院長の上田はもともと防衛省での勤務経験の関係で、産業医も取得しており、かつ眼科医ということもありVDT作業の労働環境について、これまで勉強していたお話を今回はしてゆきたいと思います。

 

さて、上記にあげた東京労働局からは、新VDT作業ガイドラインのポイント(https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/jirei_toukei/anzen_eisei/toukei/anzen-vdt.html 参照)がでており、こちらでは作業の環境の管理と作業時間についての推奨がされていて、端的にまとめると

 1,作業環境管理について:室内は、できるだけ明暗の対照が著しくなく、かつ、まぶしさを生じさせないようにしてディスプレイの照度は500ルクス以下にしつつ、画面は反射予防に留意する。

 2,作業時間管理基準について:1時間以上の連続作業をする場合は、作業間に10-15分の休止をもうける。

等となっています。これらは労働環境衛生に関わる問題ですので、会社が積極的に是正できるように環境を整えて下さいという勧告になっているわけです。

では、個人レベルで眼精疲労をどうやって予防するかという点で、VDT作業に対して大事なのは姿勢ですので、私なりの解説をしてゆきましょう。

●モニターについて

1,モニターまでの距離は40-50㎝ → 近すぎると調節力を使うため、眼精疲労の原因となります。また、適切な距離を置くことで猫背になることを防ぎ、背筋などの緊張を緩和します。

2,モニター画面は水辺線よりやや下に設置する → モニターが水平以上の場合は、目を開け続けることになり、それによりドライアイを引きを起こしやすくなるため、やや下がおすすめです。

●姿勢について

3,肘の角度は90度 → 肘を生理的に楽な位置に置くことで肩こりを予防

4,両足はしっかり床に付いている姿勢を椅子で調節 → 正しく足を地につけておくことで、余計な力がかからず、疲れが出にくくなる。

5,背筋をぴんと伸ばして猫背にならない → 姿勢を正すことで、肩こり、腰痛を防ぎ、肩こり等からくる筋緊張性頭痛を予防できる。

というところです。ほかにも、長時間作業の後はストレッチをして体をほぐしたり、パソコンで使用する文字のフォントサイズを大きくしたりすることでも、眼精疲労を軽減させらえるとも考えられます。

皆様パソコン作業大変かと思いますが、適度に休息をとって、お仕事がんばって下さいね。